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「まかないrin」で私が一番好きなおかずは「ひじきの炒め煮」だ。
ひじきと大豆が、お弁当箱の一角に豪快と盛られたさまを眺めているだけで、食欲が一気に高まる。色艶だって無視できない。まるで、生命が宿っているように、ひじきが自ら黒々と光を放っているようだ。
「まかない倫」の「ひじきの炒め煮」をみていると黒色の美しさに魅せられてしまう。シャネルが、黒色と白色が最も美しい色と言う理由がわかる気がする。
さて、一口食べてみると、キレがありながら、上品なだしにつつまれた香気のようなものを感じる。
ひじきを口に運ぶとすぐに味が舌に染み込む。早い。一瞬ハッとさせられ、目が大きく開く。ウマイ!キレがありハッキリとした味。なにが真偽なのかをキチンと見定めた味とでもいおうか、それぞれの食材が自分の役割を迷うことなく全うしていて完遂力すら感じる。さらに、その後を追いかけるように今度は、ゆったりとして、余裕があり、豊かで贅沢な感じに覆われる。口のなかから、体の隅々へとかぐわしい華やかな香りがじわりじわりと広がっていくのである。この風味は、「ひじきの炒め煮」だけでなく、どのおかずにも共通していえることだ。キレのある味とかぐわしい香り。高級料亭の味がする。いや、むしろそれ以上か。
あの一見地味そうに見える「ひじき」をここまでおいしく調理し、さらに見せる(魅せる)倫の料理人としてのプロデュース力はお見事だ。聞くところによると、食材を無駄なくつかい、カロリーバランスまで計算されて調理されているというではないか。食べていると、自然の恵みに感謝の気持ちが沸いてくる不思議なお弁当である。この「まかない倫」のお弁当を一人でも多くの人に味わってもらいたい。
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